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【読書ログ】生きるのが面倒くさい人 – 回避性パーソナリティ障害

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管理人
管理人

回避性パーソナリティ障害を理解するために購入しました。
人生の苦痛を軽減し、自分らしく生きる方法とは?

記憶に残った箇所だけ記録します。
私自身、回避性のきらいがあるので自分と向き合うためにも本書を購入しました。

 

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第二章 回避性パーソナリティ障害とは

他人の批判や拒否に敏感
第一の大きな特徴は、対人関係においてとても傷つきやすく、特に、拒否されたり否定的なことを言われたりすつることに極めて敏感だということだ。

周囲の目や他人の評価を気にしすぎる
回避性の人は他人の批判や拒否に極めて敏感である。少しでも悪く思われていないか、嫌われていないか、拒否されていないかが気になってしまう。・・・中略・・・自分の言ったことばや相手の反応を逐一思い出して、それを何度も反芻し、やっぱりまずかった、あんなことを言わなければよかったとか、変に思われたに違いないとか考え続けてしまうのだ。

自己評価が低く、取り柄のない人間だと思う
回避性パーソナリティの人の大きな特徴は、自分をとても低くみなしてしまうということだ。このタイプの人では、どんなに優れた点を持っていて、実績を積み上げている場合にも、自分は無能で、魅力に欠けた、不完全な人間だと思っている。・・・中略・・・ことに回避性を疑うポイントは、実際以上に自分の価値を低くみなし、卑下し過ぎてしまうという点である。

回避性の人の慎重すぎる戦略は、人生を拡大発展させていくというよりも、縮小させてしまいがちだ。リスクを避けようと思うと、チャレンジすることは、失敗の危険があるので、現状維持を旨として、危険は冒さないという方向になりがちだ。

回避性の人は良い可能性よりも悪い可能性の方を過大視し、自分で心配を膨らませ、どうせよくない結果に終わると物事を過度に悲観的に見てしまう。それが、また不安を強めるという悪循環を抱えている。自分ではわざわざ悪い方に考えてしまうという癖に気づいていない。

対立や争いごとを好まない
争いごとや感情的にぶつかることを避けようとする傾向がある。不当な攻撃や非難であっても、やり返してさらに激しい争いになるくらいなら、引き下がって泣き寝入りをする方を選ぶ。

 

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第三章 回避性パーソナリティと回避型愛着

愛着が十分に育まれなかったときに起きやすい問題点として、子どもを持つことに消極的になりやすいということがある。ことに回避型の傾向がある場合には、子どもを煩わしい存在と感じやすく、子どもを持つことを望まないケースも多い。

回避型の人は親のことを対して重要な存在と考えていないことが多く、美化していい親とみなしていることも多い。しかし、具体的に振り返っていくと、あまり親に甘えたことがない状態や、困ったことがあっても親に相談したりすることがなく、表面的な関係でしかない状況が浮かび上がることが多い。

 

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第四章「傷つきたくない」性格はなぜ生まれるのか

回避型の人では、否定的な評価に敏感で、せっかく努力しても、うまく評価されないと一気に自信をなくしてしまいやすい。それまでの否定的な体験が蘇り、仕事のことをただ指摘されただけなのだが、全人格を否定されたような気持ちになってしまう。しかし、このタイプの人でも、安心感を持てる環境に恵まれると、次第に力を発揮するようになる。

他者とかかわりを持つ場合も、否定的な思い込みのために、相手の反応を悪い方に解釈し、やはり自分は拒否されている、疎まれていると思い込み、自分の悪い確信をさらに強めてしまう。良い体験があったとしても、別の悪い体験によって、すべては水の泡となり、やはり他人は誰も自分のことなど受け入れないという結論に達してしまう。自己像も他者像もどちらも悲観的なのが特徴である。

傷つくことに耐えられないのは?
回避性パーソナリティの人では、心理的耐性が弱いという点である。そのため、傷つくことに耐えられないために、心理的な負荷から逃れようとする。たとえば、人から少しでも拒否されることは、回避性パーソナリティの人にとって耐え難く感じられてしまう。そんな思いをするくらいなら、最初から関わりを持たないほうがマシだということになる。実際、回避性パーソナリティの人では、落ち込むことや不快な考えに対しての耐性が低い。そうしたネガティブな感情や考えを耐えがたい苦痛と感じてしまうのだ。

 

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第五章 回避性の人とうまく付き合う方法

部下が回避性の場合
回避性の人は、機体や責任を過度に感じ、大きなプレッシャーがかかると簡単に潰れてしまう。まず、そのことを理解しておくことが大切だ。
・・・中略・・・
急に責任や負担を増やさないことだ。回避性の人は実際には余力がある場合でも、責任や負担が増えることに対して不安が強い。負担が増えるということに点に意識が向かうと、自分に耐えられるか自信がなくなり、そんな辛い思いをするなら逃げ出したいという気持ちになってしまう
・・・中略・・・
このタイプの人は、現状を維持しようとする傾向が強い。それゆえ、新しいこと、慣れていないことをやらなければならないと聞いただけで、不安が兆し、うまくできなかったらどうしようと尻込みしてしまう。逆に言えば、慣れたことを続け、現状を維持することには抵抗がない。

上司が回避性の場合
もともと回避性の人は、責任を担ったりリーダーシップをとったりすることは苦手であり、上に立つのには向いていない面もあるのだが、必ずしも悪い面ばかりではない。
・・・中略・・・
回避性の上司の最大の欠点は、自分で責任を取りたがらないことだ。自分で判断し、決定するのも苦手で、決断が遅い。
・・・中略・・・
部下としてはどうすればいいのか。回避性の人を動かしている最大のモーメント(動因)は、不安である。不安から逃れようとして、新たな負荷や決断を回避しているのである。
・・・中略・・・
時間稼ぎ的な反応が返ってきた場合は、「まだ大丈夫というご判断でしょうか?」と、相手の判断に念を押す。回避性の人は念を押されると、言質を取られるのを嫌い、できるだけあいまいな言い方ですり抜けようとする。
・・・中略・・・
回避性の人は、不安が強いので、部下から指摘された危険について、嫌でも考えるようになる。・・・中略・・・自分から部下に声をかけ、対応をどうしたらいいか、頼ってくることになる。

 

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第六章 回避性が楽になるライフスタイル

回避性の人にとっての適職とは?
毎月決まった場所で、毎月決まったルーチンワークをこなすことが基本になっているものがいいだろう。・・・中略・・・競争やノルマに追われる仕事も、あまり向いていない。

(1)専門資格職
文章作成や手続きが中心の司法書士や行政書士、土地家屋調査士、社会保険労務士などがいいだろう。
(8)自由業
回避性の人は人付き合いがすぼみがちになるので、あまりに早く自由業になり、狭い世界で暮らしてしまうと、世間とのパイプをつくらないまま孤立してしまうおそれがある。最終的に自由業で独立するにしても、あまりに早くから自由業になってしまうことはおすすめできない。

 

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第八章 恥や恐れを気にせず自由に生きる方法

自分で決定することの大切さ
回避に陥った状態から抜け出す上で、主体性を取り戻すということが非常に重要である。それは言い換えると、他の人ではなく、自分が決めることから逃げないということだ。・・・中略・・・どんな小さいことでもいいので、自分で決めることを実践していくことだ。

回避性の特徴は、豊かになった現代的な産物だと言えるだろう。・・・中略・・・実際、生活するために働かなければならなくなったとき、回避性の傾向は少しずつ回復に向かい、次第に薄らいでいくことが多いのである。

そんな彼女が、苦手なインタビューを次第に楽しめるようになったのは、仕事で場数を踏んだということもあるだろうが、考え方の転換だったという。癪なことを、できたら避けたいと思っていると、気持ちも身構えてしまい、話も弾まないが、「今日はどんな人に会えるのだろう」とか「どんな話をしようかな」と思うようにすると、気持ちもリラックスして、和んだ会話を交わせるようになった。

小さな変化を起こしてみる
回避性の人は、変化に対して臆病である。・・・中略・・・確かにそのときはリスクを回避でき、傷つくことを避けることができるが、それではチャンスも広がらないし、長い目で見ると、自分を弱らせ、避けられない変化に遭遇した時に、潰されてしまう。小さな危険を回避し続けることで、適応力を低下させ、大きな危険を用意してしまうのである。

回避性の人は、やろうかやるまいか悩んだ時に、いつもやらない方向に逃げてきたことが多い。・・・中略・・・やってみる方に変えるだけで、人生は着実に変わり始める。小さな変化がやがておおきな奔流に変わっていくこともある。

 

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最終章 おわりに

案外、他人は人のことになどかまっていないし、自分はこうしたいとはっきり意思をもった存在には一目をおいて、道をあけてくれるものだ。大事なのは、自分はこうすべきだではなく、自分はこうしたい、こうなりたいという自分の意思を明確にして、それを恥ずかしがらずに周りに伝え、勇気を出して行動を起こすということなのだ。

 

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まとめ

管理人
管理人

目の前の小さな嫌なことから逃げないことが大切。
小さな危険を回避し続けることで、適応力を低下させ、大きな危険を用意してしまう。そして適用力がないので、その大きな危険に潰されてしまう。それを避けなくていけない。
迷ったらやること、自分の意思で決断すること、そして自分が決めること/決めたことから逃げないこと。これらが大切。
実際以上に自分の価値を低くみなすことも避ける。自分のことを適切に評価する。落ち込むことや不快なことに対しては反芻思考をしない。何度も思い出さない。悪い方へ、悪い方へと考える癖を止める。他人は他の人のことを対して気にしてはいない。

 

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